東京オリンピックの開幕まで残り100日。感染が拡大し、医療負荷が再び大きくなり始めるなか、大会時に必要なおよそ1万人とされる医療スタッフは確保できるのでしょうか。

 7月23日の開幕まで残り100日となった東京オリンピック。14日、都内2か所で大会のマスコット像やオリンピックシンボルのモニュメントが披露されました。

 「コロナとの戦いを越えて、開催できる大会にしていく」(東京都 小池百合子知事)

 開幕が近づく一方、いま最大の課題となっているのが、大会に必要なおよそ1万人とされる医療スタッフの確保です。

 「こんにちは。救急科の大桃と言います。ちょっと診察をさせて下さいね」

 墨田区の病院でコロナ対応の指揮をとる大桃丈知医師(57)。東京オリンピックに向けた医療講習の講師も務めていて、自身も競技場の医務室で活動する予定です。しかし・・・

 「今までよりも速い速度で患者の数が増えてきていることを実感しています」(平成立石病院 救急科 大桃丈知医師)

 変異ウイルスの広がりで第3波を超える感染拡大が懸念される東京。勤務する病院からは当初、8人の医師を大会に派遣する予定でしたが、感染状況を受けて、2人の派遣を取り止めました。今後はワクチン接種への対応も必要となります。

 「色々なことを同時並行で進めるのには、なかなか難しいものがあると思います。通常の医療体制をきちんと確保できたうえで、プラスアルファの余力をオリンピック パラリンピックのスタジアムでの医療救護に回すという大原則は崩すことはできない」(平成立石病院 救急科 大桃丈知医師)

 派遣人数を減らす予定の病院は、ここだけではありません。複数の大学病院を取材すると、▼「一度、派遣要請を断った」▼「人数を半分以下にしたい」など、多くの病院で派遣人数を減らす考えであることがわかりました。組織委員会は当初、▼医療スタッフの活動日数を「原則5日」としていましたが、人員確保のため日数を緩和する考えで、▼無報酬から一転、手当を支給する方向で検討しています。しかし、東京都医師会は・・・

 「たとえ無観客であっても(医療スタッフの確保が)難しい面が今の時点でも出てきている」(東京都医師会 尾崎治夫会長)

 医療現場の声に大会組織委員会はどう向き合うのでしょうか。

 「医療体制が最も大きな課題であることにかわりはありません。できるだけ安全な大会にする、できるだけ(医療スタッフの)負荷を少なくするというなかで、柔軟に考えていきたいと思っています」(東京2020大会組織委員会 中村英正ゲームズデリバリーオフィサー)

 コロナ患者と向き合いながらも、大会で活動を予定する大桃医師。白血病から復活しオリンピックの切符を勝ち取った競泳・池江選手の姿に自身も励まされたといいます。

 「病気で病んでおられる方々だけではなくて、我々、医療従事者も(池江選手から)物凄い力をもらったと思います。ああいう方がいてくださるから我々の存在意義もある。(選手たちと)同じような気持ちで、ふんばらなくてはいけないんだろうなと思っています」(平成立石病院 救急科 大桃丈知医師)

(2021年4月14日14:32)

#新型コロナウイルス #東京五輪 #オリンピック

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